ある就労移行支援事業所に通っていましたが、私にはどんな仕事や職場が合うか、よくわからなくて、迷っていました。
そこで兄が、「大阪ろう就労支援センター」がオープンしたことを知っていて、「大阪ろう就労支援センターに行ってみたら? ろう学校時代の恩師がいらっしゃるから 相談してみたら?」と勧められました。
そこで、大阪ろう就労支援センターで色々なトレーニングを受けながら仕事探しをしよう!と決めました。
さっそく通ってみたところ、調理実習、パソコン訓練、コミュニケーション・トレーニング、 ビジネスマナーどれも楽しくわかりやすかったです。
ろう者のスタッフが手話でていねいに接してくれ、本当にセンターで学んでよかった!と思っています。
特に、私がクリスマス会の企画担当になった時は、企画内容を考えたり、呼びかけたりして進めていく経験ができて楽しかったです。
一番の忘れられない思い出は、調理実習での失敗です。 他の利用者さんと一緒に料理するときにスパイスの量を間違えてしまい、とても辛かったことです。
今は、卸売業関係の会社で働いていて、伝票に記載してある箱数と出荷分の箱数が一致しているかを確認してから積んでいく仕事をしています。会社の上司、先輩社員と筆談でコミュニケーションを取って、がんばっています。
皆さん、前の私のように仕事探しで迷っている方は、大阪ろう就労支援センターに相談に行かれるのをおすすめします!
【30代男性 聴覚障害 ろう学校卒業 繊維製品販売会社勤務】
大阪市内の訓練施設で訓練を受けていた時に、大阪ろうあ会館のワークライフ相談員の方が 「大阪ろう就労支援センター」を紹介してくださいました。谷町四丁目駅すぐのセンターを見学しました。
見学・体験が楽しかったので、家族と相談し、通うことにしました。
ドリル学習、調理実習やコミュニケーション・トレーニングなどの訓練を受けた中で、特に役立ったのはスタッフといっしょにがんばったお小遣いの計算でした。
また、ドリル学習をしながらプリントがたまっていくのですが、たくさんのプリントがはさまったファイルを見ると、よくがんばったなあと思います。
今は、印刷関係の会社で働いています。不要になった大中小の印刷用版のピッキングと廃棄作業をしています。まわりの社員が手話で話しかけてくださり、楽しいです。
センターの良さはコミュニケーション・トレーニングです! 手話でいろんな方とコミュニケーションすることで勉強になります! 皆さんもぜひ体験してみてください。
【30代男性 聴覚障害 ろう学校卒業 印刷メーカー勤務】
私は中途失聴者で以前は、普通に仕事もしていましたが、聴力が少しずつ低下してコミュニケーションが上手くいかなくなり、家庭内の問題などで6年ほど引きこもるようになりました。
「このままではあかん!」と思えるようになってきた時に、ある障害者生活支援事業所から「大阪ろう就労支援センター」を紹介していただき、通うようになりました。
ろう学校経験もない私がセンターに通いだした頃は「手話」を全く知りませんでした。でも、 センターの職員さんたちが通訳をしてくれたり、きこえない仲間たちが手話を教えてくれたりと、 色々サポートしてもらううちに、少しずつ手話が出来るようになりました。
同じろう者が励まし合う環境の中で、私自身ゆったりした気持ちになっていき、世界も広がっていきました。
「健聴者」とのコミュニケーションができなくなっていた私ですが、「聴覚障害者」の立場からのコミュニケーション訓練で少しずつコミュニケーションがスムーズになっていきました。
自分 より若い利用者たちと共に学び話しあう中で自信をもって前向きになっていく自分に気がつきました。
また、パソコンの訓練でも Word でチラシやポスターを作れるようになり、姉の店のポスターを作って喜ばれるようにもなりました。 センターに紹介していただいた会社に就職でき、今は充実した日々です。この会社に決まる前は、一般の会社の就職をあきらめてA型事業所で働こうと思っていました。しかし、大阪ろう就労支援センターのスタッフたちは最後まで諦めずに、仕事を探し続けてくださり、今の会社につなげてもらえました。 こうして、今の私は毎日、張りのある生活を送れています。
【50代男性 中途失聴】
私はもともと作業系の会社に勤めていましたが、勤務時間がきつくて精神的にも疲れ、会社を辞めてしまいました。センターの存在は前から知っており、相談に伺ってみました。
今度は、事務職に就きたいと考え、自分に足りない部分を身につけるためにもセンターに通おう!と決めました。そこで入所し、様々な訓練を受けましたが、特に役に立ったのがコミュニケーション・トレーニングです。利用者みんなが意見を出し合うディベートや、ゲームを交えた内容で、いろんな人の多様な考え方を知りました。
また、人と話す上で大切な事(傾聴力)も学びました。
特に、センターで1番の思い出は、「昼休みにみなさんと談話する事」です。毎日この時間が楽しみでした。
利用者もスタッフの方とも明るい方が多く、毎日どんな話でも盛り上がっていまし た。
私は今、保険関係の特例子会社に勤めています。その会社では、耳の聞こえない人が私だけで、 はじめはどうすればいいのか不安でした。
でも、社員の方が筆談やUDトークによる会話に快く応じてくださり、さらに手話に興味を持たれた方がおられ、毎日楽しく会社に通えています。
最後に、私は当初、センターには週2日しか通っていませんでした。しかし、通い続けるにつれて、毎日が楽しみになってきました。「今日は何が学べるだろう、今日は何が話せるのかな」と ワクワクするようになりました。
もし、センターに通うかどうか迷っている方がいらっしゃったら、ぜひ見学や体験をなさってください。明るい方が多いので、初めての方でも馴染みやすい雰囲気で溢れています。また、訓練や相談も、スタッフの皆様が親身に対応してくださるので、不安はゼロです! ぜひ、見学をしてみてはいかがでしょうか?
【20代女性 聴覚障害 ろう学校卒業 保険会社勤務】
私は生まれつき耳で聞いて言葉を理解することはできません。0歳から地域の小学校に入学するまでと、中学生の時はろう学校に通い、その後、私立高校、短大にて学びました。
就職活動ですが、私は将来にやりたいことや夢について、はっきりとしたイメージを持てませんでした。高校生だった時は、大学生になれば見つかるだろうとのんびりしていて、大学生になってもやりたいことは見つかりませんでした。
そして大学2年の4月から始めた就職活動。数社の企業に応募し、面接を受けてきましたが、 良い結果をもらえない日々が続きました。
本来なら大学1年の冬にも始めるのが普通ですが、何をどうしたらいいのかわからなくて、準備もせず挑んだのが大きな原因であると気づき、大学のキャリア支援課の先生にも相談に乗っていただきました。
そんな時に、母校の恩師のろう者の先生が「大阪ろう就労支援センター」を立ち上げられた事をお聞きして、迷わずに通所を決めました。
センターに通いながら、Excel や Word などパソコンのトレーニング、ビジネスマナー等を学びましたが、特に、面接に関する指導を何度も受けました。
企業がめざす方針とは何か、企業側は社員に何を求めているのか、他の企業との違いは?等をホームページで調べ、ノートに整理しな がら、自分がなぜこの会社に行きたいのかという志望動機をしっかりと考えられるようになりました。
このような支えをいただきながら、大手の食品会社から採用通知をいただき、さらに自治体の公務員試験にも合格し、私はいま役所で生き生きと働かせていただいています。
【20代女性 聴覚障害 短大卒業 役所勤務】